犬のしつけ方ポイント1.教え方のルールを統一する
今はスマホで検索すると犬のしつけ方についての情報がたくさん手に入ります。youtubeやWEBサイト、ブログにSNSなどから無料で便利ですよね。
しかし、プロのドッグトレーナーごとにも犬のしつけ方に違いがあるように、教え方にはその人の「型」というか「流派」みたいなものがあるんです。
つまり、ネットからいろんな犬のしつけ方をチョイスしてしまうと、かえって犬が混乱してサインやコマンドを覚えにくくなります。
例えば仕事でも教えてくれる人によって微妙にやり方が違いますよね。別の人に教えてもらうと「前の人はこうやってたのに・・・」と混乱することもあります。
同じようにワンちゃんだって、一貫した教え方をしないとスムーズに覚えられないというわけです。
ネットの情報を自分でまとめて型を統一できればいいですが、できない場合はひとつの教材や、同じ著者の本など、一貫性のあるものを一つ購入するのがおすすめです。
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犬のしつけ方ポイント2.犬種や年齢で無理と決めつけない
「子犬じゃないとしつけられない」「成犬にしつけは難しい」
そういう情報もありますが、実際には犬種や年齢に関係なく犬のしつけは可能です。
もちろん運動能力や賢さは犬種や年齢によって違うのですが、それは複雑な芸やトリックを覚える時に有利不利があるだけで、基本的なしつけについては年齢も犬種も関係ありません。
自分の愛犬のポテンシャルを信じて、飼い主が積極的に楽しんで教えることが、犬のしつけに一番の近道です。
犬のしつけ方ポイント3.お金があったら教室もあり
犬の散歩や世話は愛情を持ってやってるけど、しつけをする時間がなく忙しいという人は、基本的なしつけを教室やドッグトレーナーに依頼するのもアリです。
犬はしつけを覚えたら自分より格上の存在の命令には服従します。だから、基本的には誰が教えても問題ありません。
ただし、教室やドッグトレーナーに依頼する場合は、それなりの金額が必要になってくるので、金銭的に余裕がある人向けと言えます。
経済的に難しいという場合は、プロのドッグトレーナーのやり方だけでも学んで実践すると効果的ですよ。
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犬のしつけ方の基本
犬を飼ったらまず「おすわり」や「お手」を教えたくなりますよね。ビジュアル的に可愛いから気持ちはわかります。
しかし、それよりもまず教えなければならないのは、人慣れや犬慣れ、トイレや主従関係などの生活に直接関わる基本ルールです。
やっぱり世話をするのは飼い主自身ですから、トイレなどしっかりしつけることができていれば、手間も少なくなります。
遊びから学ばせる犬のしつけ方
子犬は子犬同士や親犬とじゃれ合うことで犬社会のルールを学んでいきます。
しかし、子犬のころにペットショップなどで販売されている場合、そのルールを学べないまま飼い主の手元に来ることもあります。
そういう場合は飼い主と遊びながら、いろんなことを学んでいきます。
例えば子犬が手を噛んでくる時の力が強い場合は、飼い主が痛がったりする素振りを見せると、子犬も「噛んじゃダメなんだ」とわかってくるというわけです。
犬のしつけの必要性
しつけは、人間と動物というまったく種族が異なる生き物同士が、人間の社会のなかで、人間が決めたルールに従って、ともに幸せに暮らしていくためのマナーを学ぶものです。もちろん、マナーを学ばなくてはならないのは犬だけではありません。飼い主や家族もマナーをしっかり学んでいかないと、周囲の人に迷惑をかけることになりかねません。
引用元: ペトハピ
犬が吠えたり噛んだりするのは、「それが良いこと」だと認識しているからです。
番犬ならそれは「正しい」のですが、室内犬なら「必要ない」ことですよね。
人間の環境やルールに合わせて「犬に暮らしてもらう」わけですから、家族や近所の人が快適に暮らせるようにしつけるのは当然のことです。
犬をしつけ方の順番
犬のしつけ方で順番は特にありません。というのも、犬は賢いので教えたことから覚えていきます。
つまり、順番というのは人間が世話をするにあたって「都合のいいこと」から教えておくのが良いでしょう。
そういう意味では、「名前を教える」「トイレ」「散歩」など、基本的なことから順に教えていくのがおすすめです。
逆に言えば「お手」や「ちょうだい」などは、魅せるための芸なので、優先順位的には低いということになります。
犬をしつけるためのサイン
犬を座らせたいときに「おすわり」と言いますよね。これは言葉によるしつけの「サイン」ということになります。
ドッグトレーナーが足の間に犬をくぐらせるときに「指さし」をしますが、これも「サイン」です。
犬は言葉(音)を聞き分けることができますし、動作や表情を視覚から読み取ることもできます。
それらのサインを使って犬をしつけすることができます。
アイコンタクトによるサイン
アイコンタクトはその名の通り、目による合図ということですが、犬のしつけにおいては「飼い主に注目させる」という意味になります。
犬の行動を止めたり、次の行動を命令したいときに、一瞬立ち止まらせて飼い主に注目させるということです。
なので、まずは名前を読んで振り向かせる、つまり名前を読んだら飼い主を見るという主従関係を作っておくことが大前提になります。
アイコンタクトができれば、そこからいろんな行動に派生させることができるので、サインの基本となります。
コマンドによるサイン
犬を初めて飼う人には「コマンド」というのは聞きなれない言葉かもしれませんが、コマンドとは要するに「言葉による命令」という意味です。
「お手」「おすわり」「伏せ」と発声して、犬がそれを聞き分けて行動しますよね。これがコマンドによるサインです。
コマンドは日本語だけでなく、英語やドイツ語、フランス語などを使う人もいます。外国語のほうが犬が聞き分けやすいという考え方があるからです。
コマンドをうまく機能させるには、イントネーションや声量を毎回一定にする、最初は同じ人が命令するということが大切です。
ジェスチャーによるサイン
身振り手振りで命令することがジェスチャーによるサインです。
代表的なものでは、「お手」をするときに飼い主はたいてい手を前に出しますよね。それはジェスチャーの一つです。
犬は視覚によって飼い主の動作を見分けることができるので、ジェスチャーによる命令も可能なのです。
また、「お手」のように、聴覚に訴えかけるコマンドと、視覚的に訴えかけるジェスチャーを組み合わせると、犬もより覚えやすくなります。
ご褒美による犬のしつけ方
犬にとって「やっていいこと」「やってはいけないこと」を判断するのは難しいです。なぜなら良いか悪いかは「人間の都合による判断」ですからね。
それを犬にわかりやすく伝えるのがご褒美になります。ご褒美はおやつや褒める言葉、撫でるといった行為になります。
犬が「こうしたら褒めてもらえる」とわかりやすい判断基準ができるというのがメリットになります。
特におやつのご褒美は犬にとってわかりやすいご褒美で、もらえたら「OK」、もらえなかったら「NG」の判断がしやすくなります。
生活に関わる犬のしつけ
犬と人間はまったく違う動物なので、犬が人間の家で暮らす場合、人間のルールを教える必要があります。
犬にしてみれば、本来はどこでおしっこしようと自由だし、いつ何を食べようが自由、何をおもちゃにして噛みつこうが自由なわけです。
しかし、それでは人間にとって都合が悪いので、ルールを覚えてもらって、お互い気持ちよく幸せに暮らせるようにするのがしつけです。
まずは、人間の暮らしに合わせた生活のルールを教えていきましょう。
名前を覚えてもらう
犬社会では名前というものはありません。個々の「ニオイ」によって識別しています。
人間と暮らすにはまず名前を覚えてもらうことが第一歩です。というのも、犬にしつけをするときには飼い主に集中・注目してもらう必要があります。
ということは、犬が「自分が呼ばれている」ということを認識できるように、名前を覚えてもらうというのはとても重要になります。
ただし、怒るときに名前を呼ぶのはやめましょう。「名前=良くないことが起こる」と認識してしまうので、逆効果になります。
トイレを覚えさせる
猫はトイレに猫砂を用意していれば、子猫でもトイレで排泄します。
しかし、犬はそういう習性がないので、「やりたいところにやる」ということを頭に入れておかなければなりません。
だからこそ室内で犬を飼う場合は、トイレの場所を覚えさせて、排せつはトイレで行うということをしつける必要があります。
トイレを覚えさせるには、排泄しそうになったら、犬をトイレに運ぶという地道な作業になります。
排泄の頻度が多い子犬のほうがしつけやすいでしょう。
ケージに入るしつけ
室内で犬を飼う人が増えて、小型犬に人気が集中していますよね。小型犬は室内を自由に行き来してもらうのが理想ですが、時には留守番や来客時にケージに入ってもらうことも必要な場面があります。
ケージが犬にとって居心地がいい場所として認識してもらうようにしつけをすれば、留守番もハウスも可能になります。
ケージで留守番ができるようになれば、留守中の粗相も減らせますし、犬が苦手な人が家に来た時におとなしくさせることができます。
ケージに入っている犬を見るとかわいそうと思うかもしれませんが、犬にとって心地よい場所と思わせることができれば大丈夫です。
散歩ができるようにする
室内犬だと散歩に行かない人もいますが、散歩は犬の社会性を育むのに良い効果があります。
子犬の時から散歩をすることで、飼い主以外の人に慣れたり、他の犬に慣れることができます。
そのほか車の存在や音などに慣れることで、臆病にならずにたくましく育てることもできます。
散歩もただ外に連れて行くだけでなく、飼い主をリーダーと認識させて自由にさせずに規律を持った行動をさせることも、安全のために重要になります。
散歩が気持ちよくできれば、犬のメンタルヘルスにも良いし、飼い主との信頼関係も深められるので是非毎日行きましょう。
抱っこもしつけ
犬の中には抱っこされるのを嫌がる子もいますよね。しかし、これは通常の反応です。
というのも、野生の動物にとって手足を地面から離されて拘束されるというのは、何より危険なことだからです。
ただ、犬と人間が生活する中で、交通量の多い場所を散歩する時や、犬が苦手な人に対して、または犬が迷惑かけそうになったときには抱っこする必要が出てきます。
動物病院で診療するときにも抱っこが必要ですよね。そういうことを考えると、抱っこに慣れさせるというのもしつけの一つです。
抱っこができるということは、飼い主と犬の信頼関係があってこそ、つまり「飼い主の手の中なら安心」と思っているということです。
留守番
犬が留守番中に粗相をするという話はよく聞きますよね。留守番もしつけによって覚えさせることができます。
人間の子供だって親が急にいなくなると不安になって泣き出しますよね。保育園に慣れるのも時間がかかります。
同じように犬も飼い主がいなくなると不安になって吠えたりお漏らしをしたりと、普段と違う行動をしてしまうのです。
留守番をしつけるには、「飼い主がいなくなることは日常だ」「一人で遊ぶのも楽しい」ということを学ばせるのがポイントです。
しばらくすれば帰ってくるとわかるようになれば、お利口に留守番することができるようになりますよ。
問題行動のある犬のしつけ方
犬をしつけたいと思う動機のひとつに「問題行動」を何とかしたいという思いがあるでしょう。
問題行動は無駄吠えや噛み癖、いたずらや盗み食いなどが代表的です。
しかし、これらの行動は本能的に生きている犬にとっては問題意識すらなく、「何が悪いの?」という感覚でしょう。
飼い主が困る、近隣住民が困る、というのは結局人間の都合に照らし合わせた問題ということです。
ただ、それを放置しておくと飼い主にとってストレスやイライラになるし、犬を愛せなくなるかもしれず、両者にとって不幸です。
問題行動はしっかりしつけをして、正していくのが犬のためでもあり、飼い主のためでもあります。
飼い主がリーダーになり犬をしつける
犬の問題行動をしつけるには、まず飼い主が愛犬にとってのリーダーであることが絶対条件です。
犬はもともと群れで生活する種類の動物ですから、飼い主やその家族と群れで生活していると犬は認識しています。
そして、その中で犬は自分が何番目に偉いかを自ずと決めているのです。もし、家族の中で犬自身がリーダー(トップ)だと思っていたなら、格下の家族の言うことなど聞きません。
それどころか自分が思い通りにいかないと、吠えたり噛んだり格下(と思っている)の家族を従えようとする行動に出ます。
犬のしつけをするにあたって、飼い主が絶対的なリーダーになる必要があります。
ルックアップ法
ルックアップ法というのは、犬を無理やり仰向けにさせて、その姿勢をずっと維持させることです。
まず犬は自分より格上の相手に対してしかお腹を見せることはしません。逆に言えば「お腹を見せる」=「服従してます」という意味なのです。
飼い主をリーダーと思っていない犬は、飼い主にお腹を見せることを嫌がります。しかし、そこで飼い主が無理やりその姿勢をさせることで、どちらがリーダーかを知らしめているわけです。
これは自然界でもよくあることで、縄張り争いでケンカして、負けたほうがお腹を見せて「降参」の意思を表示したりしするのと似ています。
ただし、この方法は結構荒療治的な部分もあるので、正しいやり方をしないと犬に恐怖心だけを与えてしまうことになる場合もあります。
家族の順位付け
犬の行動はしばしばオオカミの習性と照らし合わせて論じられます。
オオカミはリーダーや自分より格上の仲間より先に獲物を食べないような習性があり、そういった行為から順位付けがあると考えられています。
飼い犬も同じように、家族の誰がリーダーで、自分は何番目かを決めているとすると、誰に懐いていて、誰の言うことを聞くかという説明がつきやすいですよね。
しかし、最近では単純な順位付けだけでなく、「この人といるとエサがもらえる(嬉しいことがある)」という損得勘定や好き嫌いで行動しているという意見もあります。
エサをくれる人が単純にリーダーなのか、それともただの召使いだと思っているのか、それは犬のみぞ知るというわけです。
ただ、少なくともリーダーを決めているのは間違いなさそうなので、しつけをするにはリーダーになる必要があります。
マウンティング行動
マウンティングというのは馬乗りになって腰を振るといった行動です。
性的欲求を満たすため、ストレス発散のため、格付けのためなど、いろんな理由でマウンティングを行います。また、対象も犬だけでなく、人間や物にも行います。
マウンティングは子犬の頃にいろんな犬と交流していれば、犬社会のなかでマウンティング慣れします。
人間で例えると「喧嘩慣れ」みたいなもので、喧嘩をしたことない人が喧嘩をすると相手にひどいけがをさせたり、止め時がわからなかったりしますよね。
マウンティングもリーダーである飼い主が制止することで、コントロールしたほうがいいでしょう。
目をそらす犬
動物の間では目を合わせることは「敵意がある」という意味になります。野生の猿と目を合わせてはいけないというのはこのためです。
犬が目をそらすということは、「敵意がありません」という表明なので、飼い主が格上であるという証明でもあります。
逆に目をそらさない犬は、飼い主のことを下に見ている可能性があります。
ただし、子犬の場合は単純に主従関係がわかっていないために目をそらさず、合わせてきます。成犬になるにしたがって、目を逸らす行動がみられるようになります。
犬のしつけ方|音によってしつける
犬の問題行動をやめさせる方法として、大きな音によるしつけは効果的です。
犬は鼻がいいのは当然ですが、実は耳もよく、音に対して敏感に反応します。
問題行動をしているときに大きな音を鳴らすことで犬は驚き、それを繰り返すと「問題行動をすると大きな音がする」と学習して、問題行動をやりたくなくなります。
ペットボトルの音
問題行動の矯正にペットボトルがよく利用されます。
犬が問題行動をとったときに、ペットボトルを犬に当たらないように犬の近くに投げつけて、「音」を出すことで問題行動をしないようにします。
空のペットボトルを複数本袋に入れて投げる人もいれば、水や小石を入れて音を出しやすくして使う人もいます。
空のペットボトルの場合は、仮に犬に当たってもケガをさせることがないので、そういった意味でも使いやすい道具です。
缶でも代用できますが、缶だと犬に万一当たるとケガをさせるかもしれないのでおすすめできません。
超音波の音
犬は聴覚もするどく、しかも人間には聞こえない音域の音が聞こえます。
それを利用して、人間には聞こえない超音波の音をだして、周りに音の迷惑をかけずにしつけをするという方法もあります。
ちなみに昔からある犬笛も犬にしか聞こえない音域の音が鳴るような仕組みになっています。
最近はアプリで超音波を出せるものがあったり、無駄吠えを自動検知して超音波を出すような道具もあります。
物理的な罰での犬のしつけ方
犬が問題行動をやめるのは、問題行動をすると「嫌なことが起こる」ということを学習するからです。
この「嫌なこと」を罰にすることでしつけをする方法もあります。
ただし、物理的に罰を与える方法は、犬にダメージを与えるだけでなく、恐怖心でストレスになりメンタル的にもあまり良くありません。
どうしたって治らないという場合でも、罰を与える方法ではなく、ドッグトレーナーに頼むなど犬に優しい方法でしつけをしましょう。
霧吹きでのしつけ
スプレーに薄めた酢水やレモン水を入れて、問題行動を起こしたときに吹きかけるという方法もテレビや本で紹介されていることもあります。
嗅覚が優れている犬は、酢やレモンの香りが嫌なので、問題行動をやめるというものです。
ただ、この方法は薄めた酢やレモン水が犬の健康上のリスクがないとは言っても、犬もあまり気持ちのいいものではないので避けたい方法ではあります。
叩いたり蹴ったりするよりはマシという程度なので、できればやらないほうがいいですね。
電気ショックでしつけ
信じがたいですが、電気ショックで問題行動をやめさせるという首輪も販売されています。
ショックカラーと呼ばれている首輪で、犬の無駄吠えなど問題行動を起こした際に、リモコンで電気ショック与えるというものです。
しかもこれが動物愛護でしられるヨーロッパで売られてるんだから驚きです。しかし、欧州医療動物学協会(ESVCE)は2016年に電気ショックは有用ではない、使用すべきではないと問題提起しています。参考:European Society of Veterinary Clinical Ethology
犬のしつけは根気がいるのは当たり前なので、安易に電気ショックでどうにかしようとは思わないでください。
わさびやタバスコでのしつけ
問題行動のひとつである噛み癖に対して、対象物にわさびやタバスコを塗っておくというしつけ方法があります。
わさびやタバスコは少量なら犬に害はないですが、刺激物には変わりないので、むせたり嫌がる反応を示します。
わさびやタバスコで噛み癖が無くなったという報告は結構あるので、効果はあるかもしれませんが、本来は人間の食べ物なので与えないほうがいいに越したことはありません。
ペットショップに行けば、犬が口にいれても大丈夫な代用品もあります。ただ、それほど刺激が強くないので効果がないという人もいます。
口輪を使ったしつけ
口輪というのは本来は動物病院での診療や、トリミング時に噛まれないために装着するものです。
注射やトリミングというのは、犬によっては不快なことですから、噛み癖のない犬でも噛むことがありますからね。
だから、口輪というのはしつけというより、危険防止のために使用するものです。
犬は問題行動を起こしてすぐに叱るなり反応してやらないと、問題行動を問題と認識しません。つまり、突然口輪をつけられても犬にしてみれば、「何もしてないのに口が不自由になった」としか考えられないのです。
だから、口輪をしつけに使用するのはあまり効果はないでしょう。
無視は犬のしつけ方として効果的
問題行動に対して無視をすることも、しつけとして時には効果的になります。
例えばエサや遊びを要求する際に吠える犬に対しては、無視をすることによって「吠えても無駄ですよ」という意思表示になります。
「吠えたら良いことがある」と思うから吠えるわけで、何もおこらないとわかれば吠えないというわけです。
ポイントは問題行動をしたら「飼い主が冷たくなる」ことをわからせるということです。
ただし、無視はやめるタイミングや時間が重要で、あまりに長く無視すると犬は「なぜ無視されているのか?」理解できないので注意しましょう。
家具を守るための犬のしつけ方
室内で犬を飼う場合に問題になるのが家具を噛んだり汚したりしてしまうということです。
犬に悪気はないですが、ソファや椅子、テーブルやラグなどがボロボロになると困りますよね。
排泄物による汚れはトイレトレーニングをすれば大丈夫ですが、噛み癖やテーブルに乗るなどの行為はやめさせるようにしつけする必要があります。
テーブルに乗る犬
食卓にご飯を並べていると、椅子に乗ってテーブルの食べ物にちょっかいを出そうとする犬もいますよね。
この場合はまず椅子を常にテーブルの中に収納しておくのが第一です。登れなければ上ってこないので。
それが無理なら、椅子やテーブルに脚をかけた瞬間に音を出してやめさせるようにしましょう。
そのほかのやり方として、手をかける場所に粘着テープをつけておいて嫌な印象をつけるというのも効果的です。
ソファを噛む犬
ソファをボロボロに噛んでしまう犬もいますよね。ソファを噛んでしまうのは特に留守番の時が多いです。
犬は基本的には群れて生活する動物なので、一人の時間を好みません。その不安やストレスを紛らわすために噛んだりするということがあります。
また、そのほかの理由としては「かまって欲しいアピール」や「運動不足の解消」という理由もあります。
ぬいぐるみを噛むのもこれと同じことなんですが、これらはしつけをするというより、原因を解消する方法のほうが良いでしょう。
一人の時間に慣れさせたり、運動をしっかりしてあげるといったことですね。
一番いいのは噛んでもらいたくないものを犬が届くところに置かないことです。
無駄吠えする犬のしつけ方
人を見ると吠える、早朝に吠える、ゴハンを食べていると吠える、犬を飼う上で一番多い悩みの一つが無駄吠えです。
まぁ、犬にとっては「無駄」に吠えているわけではなく、理由があって吠えているわけですが、その原因をしっかりと理解して、原因を取り除く形でしつけをしていくことが大切です。
単純に無駄吠えと言っても状況によって種類が異なるので、それぞれのしつけ方をご紹介します。
要求吠え
要求吠えというのは、「散歩してほしい」「ご飯が欲しい」「遊んで欲しい」という犬が飼い主に対して何かして欲しい場合に吠える行動です。
要求吠えに応えてエサをあげたり、遊んであげたりすると、「吠えると要求が叶った」と印象づいてしまうので、ますます吠えてしまいます。
要求吠えをしつけるのに有効なのは「無視」です。「吠えても無駄」と犬が思うようになれば、要求吠えは収まります。
要求に応えたくなったとしても、吠えたときには一時無視して、吠えが収まってから遊ぶなりエサをあげるなりしましょう。
子犬の夜鳴き
子犬を家に迎え入れた場合に、夜鳴きすることがあります。原因は大きく2つで、一つは「寂しい・不安・怖い」という感情です。
本当なら母犬のもとで一緒に寝ているはずなのに、母犬がいないから寂しいのです。この場合は飼い主がそばで寝てあげて安心させましょう。
もう一つは眠れない理由がある場合です。寒いとか暑いとか、光がまぶしいとかそういったことですね。この場合は子犬が落ち着ける寝床をしっかりと作ってあげましょう。
そして、子犬がぐっすり眠れるように、日中にしっかりと運動、つまり遊んであげるということも大切です。
犬の遠吠え
「ワオーン」と遠吠えをするのはオオカミなどと同じで一種のコミュニケーションとされています。
犬が遠吠えをする理由の一つは、近くで仲間の声が聞こえた場合です。これは犬の声だけでなく、救急車のサイレンなど、似た周波数であれば起こりえます。
この場合は習性でもあるので、別のもので気を紛らわせるなどするしかないでしょう。
「ワンワン」と普通に夜吠える場合は、要求吠えや寂しさ、ストレスが原因ですから、要求には無視をしたり、寂しさやストレスなら遊んであげて安心させるなどが大切です。
威嚇する犬
犬がうなったり吠えたりする威嚇行動は、いわば攻撃する前の「警告」と同じです。
この状態のときに不用意に近づいていくと、最悪噛まれたりして傷を負う可能性があります。
犬が警戒するには理由があるので、その理由を理解して適切なしつけ方で問題行動を改善していくしかありません。
犬が威嚇するのは、「恐怖心がある時」「食べ物を取られたくないとき」「縄張りを取られたくないとき」「母犬が子犬を守る時」「ケガや病気で痛みがあるとき」などです。
「母犬が子犬を守る時」「ケガや病気で痛みがあるとき」に関してはしつけるというより、見守ったり、病院に連れて行きましょう。
威嚇されるということは飼い主はリーダーという位置づけになっていない可能性もあるので、まずは主従関係をしっかりと築くことから始めるほうがいいかもしれません。
また、威嚇は警告でもあるので、飼い主も恐怖を感じたりする場合はドッグトレーナーなどに相談するのも一つの方法です。
食事に関する犬のしつけ方
犬の食事に関しての問題行動もたくさんあります。
問題行動を起こさないようにするためには、まず第一に人間の食事が終わってからあげるようにしましょう。
犬は群れで生活するときにリーダーが食事を先に食べる慣習があります。人間がリーダーであるとわからせるために食事は人間の後にしてください。
それからできるだけ毎日決まった時間に、決まった場所で、決まった器に決まった量の食事を用意しましょう。
規則正しい食生活をすることが犬にとっても健康を維持する秘訣です。
拾い食い
犬にとって道に落ちている食べれそうなものを口に入れるのは本能と言っていいでしょう。犬は雑菌や毒などの存在を気にしていないので、生きるために食べるという行動を取ります。
しかし、実際には他の動物の便を食べると寄生虫や感染症になる可能性もあるし、人間の食べ物だと腐敗していたり、串や爪楊枝が付いていたりする可能性もあるので危険です。
拾い食いをやめさせるには、まず飼い主主導による散歩ができるようになることが第一です。落ち着いて散歩ができると、飼い主も食べそうなものの存在に気付けます。
また、犬に「待て」というコマンドを覚えさせるのも効果的です。何かを口に入れる前に飼い主にお伺いを立てるようにしつけておけば、むやみに何かを口にすることはありません。
盗み食い
テーブルの上に置いていた食べ物がいつの間にか犬に食べられてたという経験がある人もいるでしょう。
犬には、目の前にある食べ物はすぐに食べるべきという野性的本能があります。だから、別に「盗んでやったぜ」という罪悪感はありません。
ただ、人間より先に食べ物に手を出すということは、飼い主としっかりと主従関係を構築できていないということがあります。
犬はリーダーから食事をする習性があるので、飼い主のことをリーダーと思っていたら食べることはないんですよね。
また、犬の口が届くところに食べ物を置いてしまうというのも良くありません。本能的に食べるわけですから、目の前に置く飼い主が悪いとも言えます。
偏食で食べない
ドッグフードを食べない、食べても残すといったことで悩んでいる飼い主さんもいます。
こういった偏食をするのは、飼い主に原因があることがほとんどです。
しつけの一環やご褒美としておやつをあげすぎると、おやつを主食と勘違いして、味の物足りないドッグフードを食べなくなります。
また、人間の食べ物を与えることも、味が濃くて美味しいと感じてしまうので、ドッグフードを食べなくなります。
それから、ドッグフードを食べないからといって、違うフードに替える人もいますが、これは「食べないと変えてくれる」と犬が思い込んでしまうので、ますます偏食が進みます。
基本的には上記をしないようにして、あまりドッグフードを変えないようにしましょう。たまにトッピングを変えて楽しませてあげるくらいはしてあげてくださいね。
噛み癖のある犬のしつけ方
ここでいう噛み癖は甘噛みの延長で、人間の手や足を噛む癖があるという場合です。
犬も遊びの延長で本気で噛んでいるわけではないですが、成犬の歯の場合、甘噛みでも流血騒ぎになる可能性もあります。
成犬になっても噛み癖がある場合はしつける必要があります。基本的なしつけとしては、噛まれたときに「痛い」と嫌悪感を表明します。その時決して楽しそうな高い声をだしてはいけません。
そして、しばらく無視をしましょう。すると、犬も「噛むと嫌なんだな」「噛むと無視される」とわかってくるので、噛み癖がなくなります。
リードの引っ張り癖がある犬のしつけ方
散歩中にリードをぐいぐい引っ張る癖のある犬もいますよね。中型犬や大型犬なら力も強いので大変です。
犬が引っ張る理由は、「散歩は自由に歩いていいんだ」と思っているからです。例え飼い主のことをリーダーだと思っていたとしても、散歩中に自由を許していたら「自由でいいんだ」と犬も思います。
だから、散歩中にはリーダーウォーク(犬が人間の隣をついて歩く)をするようにしつけましょう。
リードはできるだけ短く持って、伸縮性のないものを選びます。犬が引っ張ったら「ダメ」など否定のコマンドを言って、立ち止まってリードを引きます。
引っ張らなくなったらご褒美をあげて褒めましょう。それを繰り返していくと引っ張り癖は改善されます。
飛びつき癖のある犬のしつけ方
飼い主が外出から帰ってきたりすると、尻尾を振りながら喜んで飛びついてくるというのは微笑ましいですよね。
ただ、誰かれ構わず飛びつかれてしまうと困ってしまいます。散歩中に他人に飛びついたり、来客した人に飛びついたりするのはやめさせたいですよね。
犬が飛びつく理由は「嬉しい」「興奮する」「何か欲しい(要求)」ということが多いです。
飛びついてくる犬が可愛いからと飼い主も喜んでしまうと、「飛びつきは嬉しいことだ」と犬が認識するので、いつまでも飛びつき続けます。
飛びつきには反応しない「無視」をするか、落ち着かせる「おすわり」などのコマンドを覚えさせるかするのが有効です。
ただ、時には犬も甘えたいときもあるので、「飛びついていいよ」というコマンドも覚えさせると良いと思いますよ。
ビビり犬のしつけ方
来客の人を怖がったり、掃除機の音にびっくりしたり、車が怖くて散歩に行けなかったり・・・そんなビビり犬もいますよね。
犬の個々の性格というのももちろんありますが、ビビり犬になる原因は子犬の頃の経験値にあると考えられています。
ペットショップの子犬たちが生まれ育つ環境は様々ですが、いわゆるパピーミル出身であれば、社会化の窓が閉じそうになる頃に飼い主の家に迎え入れられることになります。それはいきなり環境の違うところに置かれるという境遇となります。パピーミルで育っていた時の環境は残念ながら家庭のそれとは全く異なるものです。母犬はたいていケージに閉じ込められ単調な環境に囲まれ、子犬たちは大事な4?8週の大部分をその世界しか知らないままで過ごします。
引用元: ワンペディア
犬は生後4~8週間くらいの間で社会性が身に付くとされていて、その間にいろんな経験をしていればビビり犬にはならないということです。
日本ではペットショップで購入することが多いので難しいですが、家に迎えた時にいろんな音や物、人に慣れさせるということを積極的にさせることが必要ですね。
脱走はしつけより未然予防
庭などで犬を飼う場合は脱走のリスクを考えておく必要があります。
犬が脱走する理由は、発情期に本能的に異性の犬を探しに行くことと、単純に好奇心によるもののどちらかです。あとは、パニックを起こしたときに逃げるということもあります。
脱走行為はしつけによってどうにかなるものではないので、きちんとリードにつないでおく、犬が入れるような隙間を作らないという「予防」がメインになります。
万一脱走した場合には、近くの保健所などに保護されている場合もあるので、連絡してみましょう。
犬がしつけを忘れたら
「昨日はできたのに今日はできてない」犬がしつけを覚えていないということはよくあります。
まず大前提として、1度できたからといって「覚えた」わけではないということを理解しておきましょう。
「覚えた」というのは「習慣化できた」と同義なので、習慣化できるまでは根気よく繰り返ししつけする必要があります。
習慣化を効率よく行うには、同じ人が同じ環境で教え続けるのがポイントになります。また、忘れたからといって犬を責めないようにしてくださいね。
犬のしつけ方で注意したいこと
犬をしつけることは、犬と人間が快適に幸せに暮らすために必要なことです。
しかし、しつけを焦るあまり、犬に無理をさせたり、罰を与えたりしてしまうと、犬との信頼関係を損なうどころか、不信感すら抱かせてしまいます。
犬は感情のある動物です。飼い主との信頼関係を築くことで安心して付いてくるのです。
正しいしつけをして、犬に負担をかけないようにお互いが協力して信頼関係を築いていきましょう。
犬のしつけをしない飼い主
犬は賢い動物ですが、人間ではありません(当たり前ですが)。
人間世界のルールや価値観は、いくら犬が賢くても理解できるものではありません。
だから、人間と犬が快適に生活できるように教えてあげるのが飼い主の役目であり、それが「しつけ」です。
周りに迷惑をかける犬、マナーが悪い犬というのはいません。「犬が悪い」なのではなく、「飼い主が悪い」のです。
しつけをしないのは自由ですが、周りに迷惑をかけたり、犬がバカにされたり悪者にされるのはすべて飼い主のせいです。
犬と暮らすと決めたのなら、必要最低限のしつけをして、犬が人間世界で幸せに暮らせるようにしてあげましょう。
犬のしつけでノイローゼ
人間の子育てでも育児ノイローゼがあるように、犬を育てる過程でノイローゼ気味になってしまう飼い主さんもいます。
犬は人間の言葉がわからないし、犬も何を考えているのかははっきりとわからないので、しつけがうまくいかないと不安になる飼い主さんもいるようです。
犬にしてみれば、リーダーである飼い主がしっかりしてくれないと不安になりますし困ってしまいますよね。
子供と同じように思うようにいかないのは犬も同じです。生き物を育てるというのはそういうもんだと思って、犬それぞれの個性を大切にしながら、犬のペースに合わせてしつけていきましょう。
犬のしつけ方でやってはいけないこと
犬をしつける上でやってはいけないことは、暴力による強制は当たり前です。これは動物虐待になり、犯罪行為です。
すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識し、みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、人間と動物が共に生きていける社会を目指し、動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うよう定めています。
引用元: 動物愛護管理法の概要
上記以外で意外に知らずにやってしまうことがあります。
ひとつは「犬の要求に応える」ということです。ゴハンのおねだりや、外に出たいおねだり、遊んでのおねだりなど、可愛いし自分も遊んであげたいからと要求に応えると、犬は「自分の要求はすべて叶う」と勘違いしてしまいます。
飼い主は常にリーダーでなければいけません。リーダーは格下の犬の要求をひとつたりとも応えてはいけないのです。
だから、遊びたいとおねだりしてきたら、飼い主も遊びたいと思っていたとしても一旦無視しましょう。そして、犬があきらめたら少し間をあけて遊んであげましょう。ゴハンや外に出たいときも同じです。
もうひとつは、「名前を読んで叱ってはいけない」ということです。
名前と叱る行為を結び付けてしまうと「名前」=「不快なこと」と認識してしまうので、自分の名前を好きになれません。
これは飼い主にとっても悲しいですよね。名前は褒める時にだけ呼んであげて「嬉しい」という印象を与えましょう。
階段を昇降させるしつけ
特に一軒家などのいわゆる普通の階段は、人間の歩幅には合っていますが犬にとっては幅が狭すぎるため、1段に対して前後の足どちらかしかつくことができないことがほとんどだと思います。その場合、公園などにある犬の体が1段にきちんと入るような幅の広い階段に比べて足腰への負担がかなり大きくなると考えられます。
引用元: わんちゃんホンポ
階段のある家では、犬が自分で昇り降りをしてくれたほうが便利というケースもあります。
しかし、上記にもあるように犬は階段の昇り降りは得意ではなく、腰に負担をかけるということが考えられます。
しつけによって階段の昇り降りを教えるより、むしろ階段には立ち入らせないようにするほうが犬のために良いことのようです。
犬のしつけにかかる料金
犬を飼うにはそれなりのお金がかかります。ドッグフードにペットシーツ、医療費などです。
しつけに関しては、飼い主自身がしつける場合、工夫さえすればお金はかかりません。
しかし、しつけを効率化したい場合や、人に頼む場合には、道具や月謝など料金が必要になってきます。
犬のしつけ教室
犬を飼うのが初めて人や、どうしても懐かない犬がいる場合は、犬のしつけ教室に頼るのもひとつの方法です。
犬のしつけ教室は、保健所などの自治体が無料で開催しているものもあれば、プロのドッグトレーナーが指導してくれるものまでさまざまです。
また、1回だけのセミナー形式のものや、複数回にわたって通うスクール形式になっているパターンもあります。
さらに、犬を完全に預けてしまって、すべてのしつけをしてから返してもらう任せきりの形式のものもあります。
料金は無料のものから、1回きりのセミナーだと相場が2,000円前後、スクール形式だと6回~12回程度で相場が3万円~20万円までと幅があります。
犬の幼稚園
家に迎えたばかりの子犬の社会性を育むための幼稚園もあります。
人間と同じように他の子犬と一緒に生活をすることで、犬社会のルールなどを学び、犬慣れや人慣れさせることができます。
それ以外にもトイレなどの基本のしつけもしてくれるので、幼稚園が終わるころには人間と暮らすためのマナーが身についた犬に生まれ変わっています。
通わせるスクール形式もあれば、パピーパーティという1回~数回だけの単発のコースもあります。
料金は幼稚園により差がありますが、相場としては1日7,000円~12,000円くらいです。
警察犬訓練所
警察犬を訓練する施設でも、家庭用の犬を預かってしつけをしてくれるところがあります。
3~4ヵ月施設にあずけて、警察犬の訓練士がみっちりとしつけをしてくれます。
月謝制になっていて、月5~7万円と高額ではありますが、かなりレベルの高いしつけになるということです。
意外にも警察犬訓練所はペットホテルや、しつけの講習会なども開催しているので、お近くの警察犬訓練所を調べてみてください。
犬のしつけ方教材
犬のしつけ方については、インターネットの他、雑誌や書籍、youtubeなどの動画、DVDなどの教材で学ぶことができます。
それぞれのメリット・デメリットを考えて、自分にあった教材を手に取ることがポイントです。
とくに犬を飼うのが初めての人は、飼育方法や病気の見極めなど、大事な知識も得ることができるので有用です。
犬のしつけ方の本
書店のペットコーナーには犬の飼育方法やしつけに関する本がたくさんあります。
本のメリットは価格が安いことですよね。それから、いろんな著者の中から選ぶことができるのもメリットでしょうか。
デメリットとしては、読むのが面倒という点と、著者によってやり方や主張が異なるので、見極めが必要ということもあります。
実際に中身をよく見て、自分の考え方や価値観に合ったものを選ぶといいでしょう。値段は1,000円~2,000円くらいです。
犬のしつけ方DVD教材
DVDの教材は動画で犬のしつけ方が学べます。
メリットはやはり視覚的にしつけ方を見ることができるのでわかりやすいということがあります。
ドッグトレーナーの声の出し方、指示の仕方、それに対する犬の動き方など、見て理解するのは圧倒的にわかりやすいです。
また、DVD教材は一人のドッグトレーナーが、網羅的にしつけ方をまとめているので、教え方に一貫性があり、教材ひとつで全部わかるというメリットがあります。
デメリットとしては価格がやや高いということと、教え方が自分に合わない可能性もあるということですね。購入前に内容をしっかり確認しましょう。
価格は8,000円~20,000円程度のものが多いです。
犬をしつけるための道具
犬を効果的にしつけるための道具もいろいろ販売されています。
散歩のしつけをするためのリードや、いたずら防止のためのスプレー、音を出す犬笛などなど、工夫して使えば犬をしつけやすくなります。
リードは1,000円から5,000円くらい、いたずら防止スプレーは1,500円前後、超音波などを出す特殊な機械などは5,000円前後くらいですね。
道具に頼るのはどうしてもしつけがうまくいかないときにするのがおすすめです。まずは道具を使わずにしつけるようにしていきたいところです。
犬のしつけ方の応用【トリック】
犬のしつけ方の基本を理解して、きちんと犬をしつけることができれば、「お手」や「おすわり」などのトリック・芸も覚えさせることができます。
トリックを覚えると愛犬との遊びの幅が広がりますし、一緒に何かしているという共同作業のような嬉しい気持ちになります。
犬が喜んでいるというのが前提ではあるので、無理にさせないことも大切です。
犬のトリックの種類
犬のトリックにはいろんな種類があります。簡単なところでは「伏せ」や「待て」、難易度の高いものだと「フリスビーキャッチ」などです。
難易度が上がれば上がるほど、教えるのは難しくなりますし、覚えるのも時間がかかります。
運動の得意なワンちゃんもいれば、苦手なワンちゃんもいるので、そのあたりの見極めも必要ですね。
まずは簡単な「お手」から始めていきましょう。
お手
お手は言うまでもなく、犬が座って前足を飼い主の手の平に乗せるポーズです。
右前足が「お手」なら、左前足が「おかわり」といったりしますよね。
犬が座っている状態なら、飼い主が手を出すと反射的に前足を出すワンちゃんもいます。
おすわり
おすわりは後ろ足をたたんで座ったような状態になることです。
おすわりを覚えると、落ち着きのないときや、興奮状態にあるときに、落ち着かせることができます。散歩中も糞を処理するときにじっとしてほしい時などにも役立ちます。
また、「お手」や「待て」をする前の動作でもあるし、他のトリックをさせるときにも最初に「おすわり」をさせておくとやりやすいです。
英語で「シット」と命令するほうが覚えやすいワンちゃんもいます。
伏せ
伏せというのは、前足と後ろ足をたたんで、お腹を地面につけた状態です。スフィンクスをイメージするとわかりやすいですね。
伏せは「おすわり」をよりリラックスさせたもので、犬も全身の力を抜いて休んでいるような状態になります。
落ち着きがなかったり興奮している犬に伏せをさせることで、「おすわり」よりじっとさせることができます。
犬も楽な姿勢なので負担もないので落ち着きやすい姿勢になります。
待て
「待て」は餌を前にして、食べるのを我慢してもらうしつけです。基本的には「おすわり」の姿勢で待たせます。
「待て」は餌を我慢する以外にも、じっとしてほしい時や、犬の行動を即座に止めさせたいときなどにも応用できます。
「待て」を覚えさせるのは根気が必要です。本能の欲求にさからう行動ですから、自分が「待つ」ことで何か嬉しいことがあると思わせないとなかなか覚えてくれません。
飼い主との信頼関係や主従関係もとても重要になります。
ちょうだい
「ちょうだい」は、犬が口にくわえたものを飼い主に渡す動作のことです。
犬は口にくわえて遊んだりじゃれたりしますが、興奮してくると噛みっぱなしで離そうとしなくなります。
無理に離そうとすると威嚇したりうなったりすることもあります。そういう行動をさせないようにするのが「ちょうだい」のしつけです。
また、犬が異物や食べてはいけないものを口に入れた時にも使え、犬の健康を守る役割もあります。
ハイタッチ
ハイタッチは人間がやるのと同じで、犬の前足の肉球と飼い主の手のひらを垂直に合わせ合う動作になります。
ハイタッチに特に意味はなく、お手よりトリック感があるという程度でしょうか(笑)
お手ができれば比較的簡単に覚えることができるので、難易度は低めです。ハイタッチができるようになると、合わせてフェイスもできるようになると思います。
バン・バーン
バンやバーンと呼ばれるトリックは、手をピストルの形にして犬に向け、「バーン」というコマンドで犬がバタンと死んだふりをするというものです。
何の役にも立ちませんが、ただただ可愛いという感じですね。覚えると人に見せたくなります。
スピン・ターン
スピンやターンというのは、飼い主の足元でくるっと回る動作のことです。足の間を回る場合もありますし、飼い主自身の周りを回る場合や、飼い主の目の前で犬だけが回る場合もあります。
スピンとターンの違いは特に定義はなく、右回りか左回りかくらいの違いです。
簡単そうに思えますが、意外に覚えさせるのは難しいです。また、左右の周りわけをさせるとなると、かなりの高難易度になります。
持って来い
「持って来い」というのは、ボールなどを投げて、それを犬がくわえて飼い主の元に持ち帰ってくるというトリックです。
犬はもともと動くものに反応しますから、物を投げると遊びに行く習性があります。
勝手に持ってくる犬もいれば、その場で夢中になって一人で遊ぶ犬もいますし、一度くわえたら離さない犬もいます。
「持って来い」で難しいのはやはり、飼い主の元に戻ってくることと、くわえているものを離すことです。
犬にトリックを教えるのに役立つクリッカー
犬にしつけをしたり、トリックを覚えさせるのに役立つ道具にクリッカーというものがあります。
クリッカーは車の電子キーみたいな形で、ボタンを押すと「カチッ」と控えめな音がなります。
犬は褒められることで「やっていいこと」を判断しているのですが、人間の言葉ではその判断がしにくいということがあります。
曖昧な人間の発声の代わりに、音が一定で短いクリッカーを使って、犬が判断しやすくするというわけです。
クリッカーが鳴るとおやつをあげて、その行為が「いいこと」ということを簡単に覚えさせることができます。
動画で学ぶ犬のしつけ方
YOUTUBEなど無料で簡単にスマホなどからアップロードできるようになり、犬のしつけに関する動画はたくさんネット上に転がっています。
動画で犬のしつけ方をみると、視覚的でわかりやすく、しかも無料なので便利です。
しかし、それは裏を返せばどんな素人の人でも動画をアップできるということでもあるので、本当に信頼できる動画かは自分で判断する必要があります。
また、犬のしつけ方は教え方のルールに一貫性を持たせることが大事なので、いろんな人のいろんなやり方をするのは犬も混乱してしまうかもしれません。
できれば一人の信頼できるドッグトレーナーの動画を見るというのが理想です。